その有料デジタルラジオのレギュラー番組「プロデューサーの部屋」ですが、草刈さんの次のゲストはピアニストの廻由美子(めぐり・ゆみこ)さん。やはりこの方もプロデューサー型ですね。

何と言っても年に2回のフェスティヴァルを主催しているのです。
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東京・三軒茶屋駅すぐそばのサロン・テッセラという100名弱のホールで、音楽祭の名は「新しい耳」。
春と秋があるので、「テッセラの春」「テッセラの秋」という副題がつきます。

100名弱というとサロンのようですが、サントリーホール等をてがけている永田音響の永田御大が音響設計までした本格的ホールです。もちろんピアノや専属調律師もトップ級。

何よりも凄いのは廻さんが「音楽監督」ではなく「主催者」ということですね。音楽監督はどんなに神経使っているように見えても、普通は音楽の内容のことだけです。それが主催者となると金の心配をしなくてはいけない。つまり赤字になったらそれをうめる人、ということです。

まあ100名弱のスケールですから、その分は大ホールよりは楽ですが、入金も少ないわけで、それと出演者のギャラ交渉とかバランスさせるのは大変に決まっています。しかもやっている内容は現代音楽がたくさんあります。

当然「すぐに終わりだろう」と意地悪く観察していましたが、なんと2015年春で第16回。こちらが降参してゲストにお招きしてご高説をうかがいました。

音楽祭をつづけているのも凄いですが、廻さんはやはりピアニストとして優秀。耳が良くて古典のレパートリーもバッチリです。ですから、結局話しは音楽の話になり、素人ではわからないポイントまで突っ込んで解説してくれます。「自分が自分が」という話ではないので、音楽の話も安心して楽しめる稀有の演奏家ですね。

今週は挨拶代わりの原田敬子作品での廻さんの演奏から始まり、音楽祭の常連トーマス・ヘルによるリゲティの難曲=エチュード。それからちょっと意外でしたがキース・ジャレットの弾くクラシックをとても高く評価しておられました。キースもこういう聞き方をしてもらえたら本望でしょう。
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東京FM コミュニケーションズグループ  音楽専用・衛星デジタルラジオ "ミュージックバード" 
2015年2月7日(土) 18:00  
プロデューサーの部屋  第184回  

<ピアニストの耳(前篇)> 出演:平井洋、ゲスト:廻由美子(ピアニスト)
18:15
・原田敬子/F-fragments廻由美子(P) シュテファン・フッソング(Aco)13年録音WERGO
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・原田敬子/Nach Bach
(49'00")廻由美子(P)13年録音WERGO WER6786 2

19:21
・リゲティ/ピアノのための練習曲第1集より第1番「無秩序」
・同/同 第1集より第2番「開放弦」
・同/同 第1集より第3番「妨げられた打鍵」
・同/同 第1集より第4番「ファンファーレ」
・同/同 第1集より第5番「虹」
・同/同 第1集より第6番「ワルシャワの秋」
・同/同 第2集より第7番「悲しい鳩」
・同/同 第2集より第8番「鋼鉄」
・同/同 第2集より第9番「眩暈」
・同/同 第2集より第10番「魔法使いの弟子」
・同/同 第2集より第11番「不安定なままに」
・同/同 第2集より第12番「組み合わせ模様」
・同/同 第2集より第13番「悪魔の階段」
・同/同 第2集より第14番「無限柱」
・同/同 第3集より第15番「白の上の白」
・同/同 第3集より第16番「Pour Irina」
・同/同 第3集より第17番「A bout de souffle」
・同/同 第3集より第18番「カノン」
(56'30")トーマス・ヘル(P)11年録音WERGO/WER6763 2

20:25
・ショスタコーヴィチ/24の前奏曲とフーガ第13番嬰ヘ長調
・同/同 第14番変ホ短調~ 第24番ニ短調
(74'35")キース・ジャレット(P)91年録音ECM/POCC-1003/4

21:52
・寺嶋陸也/「夕やけぐるみの歌」より高田和子(三絃・歌)04年録音フォンテック/FOCD-3508