何かと話題のピエタリ・インキネン&日本フィル。昨日サントリーホールでブラームスのピアノ協奏曲1とブルックナー交響曲7に行ってきました。
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ピアノはアンジェラ・ヒューイット。例のごとくファツィオーリをお持ち込みで、横に目立つ白い文字でFazioliと書いてありイヤでもわかります。
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低音から高音まで自然に均質で、特にオーケストラがフルに鳴っている時に、ピアノの弱音でもよく聞こえます。演奏者もいいのでしょうけど、いつもそういう印象ですから、ピアノの特質と言っていいのかもしれません。

オーケストラが対向配置なのも、少なくとも聞き手にとっては分かりやすくていいですよね。ヴァイオリンの1と2がお団子のように混じっているより、第2ヴァイオリンが何をやっているかが一目一聴瞭然ですから。おやりになるほうはヴァイオリン同士が近くにいるほうがアンサンブルはしやすいのかもしれませんが、近くに聞こえるものに合わせるより、セカンドはトータルで把握してしかるべき演奏をするほうが本筋なんでしょうし。

ブラームスの後、もちろん拍手は続きましたが、いわゆるコンチェルトアンコールは無し。これも私は大賛成です。後ろのオケマンの方たちはまだシンフォニーを弾かなくてはいけないんですから早く解放してあげるほうがいいに決まっています。

それよりもアンコールでポピュラーソロ小品とかやられると、そっちの音やらメロディーが耳に残ってしまい、本来のコンチェルトの余韻が減ります。何やら長くて分からなかった曲も余韻を味わっていれば、いいこともある・・・ことはそう無いでしょうが、それも含めて本プロを味わうのを優先すべきでしょう。

逆の理屈は、5でも10でも考えつきますが、ともかく私は無し派で、毅然と弾かなかったヒューイットさん支持です。

後半のブルックナーも、もちろん対向配置のままで、ホルンとワーグナーチューバも上手と下手でステレオ。これなども絶対にこのほうがいいように思えますが。

と理屈は色々あるのですが、本当はそんなことすべてがどうでもいい、と思えるほど感銘を受けました。凄い演奏。ブルックナーのいい演奏はオルガンの響きがする、とはよく言われますが、終わった時の音がこんなにオルガンのようにはっきり聞こえたのも珍しい経験でした。このオケで時々聞こえるフライングブラボーも無く、いい後味。

前回のラザレフ指揮のショスタコ11はティンパニはじめの個人技が印象的でその上に全体も素晴らしいと思いましたが、今回は個人技というより、ただただ全体に感銘を受けました。