トーンキュンストラー管弦楽団の事務局のあるザンクト・ペルテンのそばで行われている夏の音楽祭がグラフェネッグ国際音楽祭です。

GRAFENEGGはグラフェネッグなのかグラフェネックなのか、ともかくそういうことまでまだはっきりしない、日本ではそれほど親しみのある名前ではないでしょう。

夏の音楽祭が始まったのも2007年からだそうですから、それほど歴史があるわけでもありません。ところがウィーンから遠からず、という地の利も有りウィーンフィルはじめそうそうたる出演者とレジデントコンポーザーもタン・ドゥン、ハインツ・ホリガーらでそれぞれ重要な作品の初演もされたりして、あっという間に世界レベルでのメジャー音楽祭になってきました。
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公式サイトの写真を見るだけでも、いかにメジャーかが分かる感じです。

そこの会場を見せていただいたのですが、まあ立派なこと。場所全体はグラフェネッグ城の領地という感じで、本物のお城と見渡すかぎりの芝生、それに野外音楽堂とオーディトリアム(屋内コンサートホール)。
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お城も天守閣だけではなく、何十の部屋がある大型の本物です。そこに空調だの音響だのが処理されて室内楽でもリハーサルでも分奏でもできるようになっています。例えば「第二バイオリンの練習室」とかがあるわけです。
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野外音楽堂は札幌のPMFの本拠地やタングルウッドをご存じの方は、まあそれに近いと思ってください。
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オーディトリアムも大都市の著名ホールレベルで、それほどは混んでもいませんからこもってレコーディングなども可能です。
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夏の音楽祭のディレクターはピアニストのブフビンダーでレジデントオーケストラがトーンキュンストラー管弦楽団。ですから今年からは当然佐渡裕さんもブフビンダーとともに音楽祭を支える立場になります。

ウィーンムジークフェラインホールで複数回の定期演奏会をやるだけでも大変な仕事ですが、それにプラスしてザンクト・ペルテン、グラフェネッグ音楽祭と佐渡さんが芸術的責務を果たすことになったのですから何と言いましょうか。

それにしても佐渡ファンはサドラーと言われてパリ・ベルリンにまで追っかけで来るほど熱心なことで有名ですが、今回は名前を覚えるのが大変ですね。トーンキュンストラーだけでも面倒なのに、正式名称のトーンキュンストラー・オーケストラ・ニーダーエースターライヒ、本拠地のザンクト・ペルテン、レジデントである音楽祭のグラフェネッグと関係者でさえスラスラとは出てこない名前が並びます。

しかもそれぞれ、Tonkünstler-Orchester Niederösterreich、St. Pöltenなど我々には馴染みのないウムラウトなぞがついたりして。でも監督をやっているオーケストラの正式名くらい言えなくては真のファンとは認めてもらえないでしょうから頑張りましょう。