ベルリン・フィルはキリル・ペテレンコに決まりましたね。「決まらず一年先送り」と聞いた時は「だんだん他と同じようになってきたな」とつい思ってしまいました。そして1年後の間際に決まるのでは、誰になるにせよ、その印象が益々強くなるところでした。

さすがに「それはまずい」と思う人も結構いたようで、わりと早い今の時期の決定となり、しかもその結果がキリル・ペテレンコということで面目は保ったように見えます。

ペテレンコは一度だけ2009年にミュンヘンのオペラでイェヌーファを観ました。エヴァ=マリア・ウェストブルック、デボラ・ポラスキそれになつかしのヘルガ・デルネッシュまでちょい役で出ているという豪華な歌手陣を率いて、確かにずっと忘れられない特別な公演でした。

まあ、なんやかんや言っても「ベルリン・フィルのシェフは特別な人であって欲しい」という欲求に対して彼ならぴったりでしょう。ティーレマン、バレンボイム、ヤンソンスという実績のあり過ぎるベテランが短期間やるよりも、特別な人を探して長期間やらせる、というほうが別格のイメージも保てるでしょうし。

CDがあまりなかったり、ベルリン・フィルの定期にも2-3回しかでていなかったり、というのも新鮮さという意味ではプラスでしょうし。

それにしても発表の記者会見は見事でした。フィルハーモニーのロビーに簡素な台があるだけで数人の関係者がノーネクタイでバラバラと出てきて、余計な挨拶は無しに、交代で必要なことだけを淡々と喋る。時間は10分弱。その間、喋る人も待っている人も立ったまま。ほとんどが原稿なしで、紙片を持っている人もメモ程度をチラと見るだけ。

こういうところにその団体のクオリティはモロに出ます。やはり、まだベルリンはトップオーケストラのようです。
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