先日、近畿大学豊岡短大の仕事でご一緒したギタリスト朴葵姫さんの最新アルバム「Favorite Selection」を拝聴しました。
文字通り彼女のFavoriteな小品が並んでいるわけですが、武満さんアレンジの「イエスタディ」が圧倒的です。
私はもともとこの曲はそれほど好きでもありませんでしたし、武満さんの12 songs for Guitarのなかでも印象的だったわけでもありません。ただ、「演奏が難しそう」というのはいつも思っていましたが。
朴さんのは、アプローチがストレートで難しそうなレガートのところも一気に行きます。
これは新録音のようで、お手の物が並んだこのアルバムで、1曲これが入ったのはアルバム全体のアクセントにもなり価値を倍増させています。
初演の荘村清志さんもそうですが、12 songs for Guitarの中では「星の世界」がいつも一番好きでしたが、いよいよ自分にとっての交代期が来ました。
豊岡の奥村愛さんとのプログラムの中でも、一番地味に見えたジュリアーニのソナタが、愛さんともども見事な演奏でした。
オーソドックスにケレン味無く攻めますから、ジュリアーニのような古典的作品や、ごまかしたくなるテクニカルな作品に特に朴さんの良さが出るようです。
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