ツィンマーマンの「レクイエム」に続いて、昨晩は「サントリーホール国際作曲委嘱シリーズ テーマ作曲家ハインツ・ホリガー」に行ってきました。オーケストラコンサートで、指揮はもちろん作曲者ご本人です。
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このシリーズの趣旨に則って、テーマ作曲家の影響を受けた作品やら、紹介したい若手の作品なども演奏されますが、やはり何と言っても注目はご本人ハインツ・ホリガーの作品2曲。実質的ヴィオラ協奏曲の「レチカント」と「デンマーリヒト-薄明-ソプラノと大管弦楽のための5つの俳句」で後者のほうが委嘱作品世界初演となります。

さすがに面白かったですね。こういうのに出会ってしまうと、ツィンマーマンのほうは「所詮、昔の曲」と思えてしまいます。この半世紀の社会の変化に対して、やはりそれに呼応した作品のほうが興味深い、と言いたくなります。

ヴィオラ協奏曲の「レチカント」は本当にきれいな曲。いわゆる「きれいで叙情的」という方面の新しい開拓がまだ可能なのですね。レパートリーの少ないこのジャンルでこれなら、いつでもどこでも歓迎される可能性はありそうです。オーケストラがその負担を厭わない前向きさがあれば。

オーケストラが負担を厭わない、で言えば新作初演の方もかなり大変そう。最後のホルン群がバルブをトリル的に動かして上げる効果なども、作曲者が考える達成に至るのは至難の業に近いのかもしれません。

ですが、それを越えた実質的な手応えは感じられるのですから、十分に楽しめました。

意義とか、なかなか聞けない、を越えた楽しさ、充実感のある稀有の会でした。