インキネン&日本フィルの「大地の歌」に行ってきましたが、前回のブルックナー7番同様に楽しめました。
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イケメン温和そうな顔立ちのインキメンさんですが、リングチクルスのリピートが来るくらいで大曲は相性がいいのでしょう。アプローチは骨太のようです。

第2楽章も良かったですが、何と言っても最終楽章「告別」。オーボエ、フルート、コールアングレーといったソロが殊の外、美しく聴こえます。実際お上手なのでしょうけれど、その個人技より全体の音の流れの美しさに乗っている印象が強いです。

個人技より作品に沿った良さが印象に残るのは、要するにいい演奏だったという証でしょう。

独唱が付いている曲ですが、何と言っても交響曲で、オーケストラは大編成。この日でも16型でしたし、アバド&ベルリン・フィルに至っては20型で、テノールのカウフマンが声を張り上げても更にそれ以上にアバドがオケを鳴らして、歌は浮かんだり消えたりしていました。

最終楽章のオケパートが最も印象が強かったのは作品からしても正当でしょうし、満足感が残りました。