今年のNISSEI OPERA モーツァルト「ドン・ジョヴァンニ」初日組のプレス公開ゲネプロを拝見しました。

菅尾友(すがお・とも)の演出が圧倒的です。
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殆どの場面が、複数の階段だけのセットで、それがぐるぐる廻って繋がったり離れたりしてそこを歌手たちが入退場します。廻す裏方も、飛び乗ったりもする歌手も段取りを間違えたら大変ですね。
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それはともかく、その抽象的なセットだけですから、伝統的とか、今風読替えとか、そういう次元ではありません。幾何学的抽象さの中で、ドラマが展開します。

それが演出家のアイディアにとどまっていたら、それに感心するかどうかだけですが、多分ドン・ジョヴァンニのスコアに対する呼応の度合いが高いのでしょう。とても音楽に合っていて、すべては音楽的必然性から始まっている迫力があります。
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指揮棒を使わない広上淳一の指揮もピリオド風ダイレクト感に満ちてシンプルで舞台とマッチしています。

このレベルの作品が持っている透明性が強く感じられるプロダクションでした。