昨晩は近江楽堂で大石将紀と松尾俊介によるサクソフォンとギターの夕べ。

音楽事務所のオカムラ&カンパニーがHORIZONと名づけて、大石将紀と松尾俊介に2回づつ企画してもらう、というシリーズです。現代音楽を得意とする同社ですし、両演奏家もパリで学んで現代作品はお手の物のタイプですから、もちろんその種のレパートリーがずらりと並んでいます。
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昨晩は大石将紀が中心で松尾俊介がゲスト的役割で以下の7曲が演奏されました。

J.ダウランド:3つのダンス 
ヴィラ=ロボス:ブラジル風バッハ第5番よりアリア
江村哲二:Ryo an’ G. 2 for Soprano Sax. and Guitar
J.S.バッハ:フルートソナタBWV1034 
-- 休憩 --
ジャチント・チェルシ:3つの小品(サクソフォン ソロ)
杉山洋一:「かなしみにくれる女のように」による「断片、変奏と再構築」
M.ファリャ:7つのスペイン民謡 より


この日もやはり「こういうプログラムをやるなら、いい演奏家に決まっている」という、いつもの理屈が典型的にあてはまるような回でした。

サックスとギターでそんなにオリジナル曲は無いでしょうから、編曲モノ、オリジナル、クラシック、現代とどういうバランスでどう選び、そのアレンジのクオリティも、ということで、その段階でイヤでも能力は顕になってしまうのでしょう。

聴き終わってもやはり「見事なバランスと演奏を味わった」という実感が残りました。

会場は東京オペラシティ内の近江楽堂。ここの音響は実に独特で、要するに残響が多いです。ホールの音がいいの悪いのと言っても、普通はしばらくすれば慣れるもので、私などはそれより「視覚的に近くに見えるか」といった見やすさのほうが気になる方ですが、ここくらい独特ですと、ずっとそれは意識させられます。

演奏時もそうですが、特にトークの時が、注意しないと言葉が聞き取れないくらいです。

それはともかく、大石将紀の敬語の多い丁寧なトークはファンにとっては魅力でしょう。

よく響くので客席のおしゃべりも響き渡ります。チェルシの名演の最中に、おしゃべりを始めてしまったご年配のカップルがいらっしゃって、ちょっと残念でした。あと、椅子はむき出しの木なので、お尻の肉が極度に不足している身としては座布団ぐらい準備したくなります。

この日は更にオカムラ・カンパニー社長岡村雅子さんの誕生日、しかも古希ということで松尾さんの伴奏付きで大石さんから花束プレゼントという見慣れない風景まで有りました。

次回は1月で大石将紀のソロが中心。杉山洋一作品の委嘱初演が楽しみです。

ところで最近で「サクソフォンのことをサックスというのは良くないからやめよう」という話を時々聞きます。理屈は色々あるでしょうが、ニックネームというのは自然に定着してくるものなので、あまりどうこう言われても面倒な感じがしてしまい私は適当にやっています。まあお仕事をいただいているのですから、ご注意を受けたら従うでしょうけど。