クラシック系音楽の中でもバッハ以前となると、愛好者はぐっと減ります。ピリオド奏法とかの影響は広がっているように見えますが、実際にチケットを売る立場になったら、その売上の絶対数の少なさには目を丸くするしかないでしょう。

何故でしょうね。モンテヴェルディはバッハと同等か、ひょっとしたらそれ以上の・・・などと言われても財布の紐はゆるくなりません。

それは、死ぬほど単純化して言えば「面白くないから」ということで、言葉を変えれば多くが同じことをやっているように聞こえてしまうわけです。

例外的にそれに美や楽しみを感ずるごく少数の人だけが固まってひっそりと。

なかで濱田芳通(はまだ・よしみち)さんの音楽は、全く違って聞こえます。アクティブでワクワクします。先入観なしに突然行っても、結構下調べして勉強を積み重ねていっても、どちらでも面白いです。

我々のような何十年もクラシック音楽周辺で仕事をしている、すれた業界人は、お招きいただいても開演ギリギリに行って終わったら早めにご無礼してきます。

ところが濱田さんだと、許されるならリハーサルを拝見し、それも早めに言って準備を眺めたりしています。そんな時間の使い方は私は他ではしたことがほとんどありません。

それが何故なのか、言葉にはできません。

と、いうところで、言葉にしてくださったものがでました。何とご本人濱田芳通さんのご著書です。

以前もあるのかもしれませんが、我々でも読める音楽そのものに切り込んだエッセイ的なものは初めて拝読したような気がします。

ただただ、有り難いお言葉を舐めるように読み始めました。仕事柄普通程度の音楽エッセイぐらいなら1時間位で読み終わりますが、これはそうはいきませんから。

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音楽を愛する人のための出版社
アルテスパブリッシング  
「歌の心を究むべし 
『音楽』はいったいどこにあるか」

濱田芳通
2,200円 [税別]
四六判・上製 | 196頁
発売日 : 2017年9月11日
ブックデザイン:中島浩/カバー装画:筆者不詳『西洋風俗図』(歸空庵コレクション、部分)
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