東京二期会の「蝶々夫人」が始まりました。二期会の財産である栗山昌良演出。

還暦過ぎている私が舞台を見始めた頃から、バタフライは栗山昌良演出でした。そういうものが長く残っているということは、どこでもありえますが、栗山さん(1926年生まれ)の場合は、今現在もご健在で、毎回ブラッシュアップされているのですから、聞いたこともない話です。
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今世紀になっても生き残っているどころか、今世紀になっていよいよ定番として定期的に繰り返し上演されているのです。

今回の主人公大村博美も、このシリーズの鳥栖公演で100回目になるとか。1回でも主役を射止めるのが至難の業のオペラの世界では、ある役を5回も歌えば「えーっすごい。信じられない!」というようなものです。いかにすごい数字か。

主人公ダブルキャストのもう一人は森谷真理。メトだのウィーンだのでレヴァインとか巨匠のもとで、かなりの実績を残している彼女ですから、意外のような気もしますが、この役は初挑戦だそうです。二人の出演回数が100対0というのもくっきりしていていいですね。

と、話題にも富んでいる今回の上演は二期会名作オペラ祭なので、S席でも¥10,000。二期会は本公演に限りませんが、学生席も枚数制限はなく¥2,000というのも特筆されてしかるべきでしょう。ただし、今回の学生席は以下の様なことだそうです。

<<※学生席は全日程ご用意がございます。ご予約は公演の「前営業日まで」に二期会チケットセンターへお電話にてお申し込みください。(公演当日の発売はございません。また9日(月・祝)公演の学生席の受付は7日(土)15時までで終了となります。)>>


あと、今回オーケストラの音がきれいです。指揮のデスピノーザはドレスデン歌劇場でコンサートマスターを弾いていた人。それだけで弦楽器はきれいなような気がしてきますが、ハープとか打楽器とかも印象的に浮き立ってきます。
レポートはnoteに書きました)