六本木俳優座でのこんにゃく座オッフェンバック「天国と地獄」に行ってきました。

晩年の未完だった「ホフマン物語」と違って、こちらは一応完成された作品のはずですが、それでも、他人の編曲やら様々なバージョンやら、本人すら色々な説がある改変していたり、その胡散臭さがなんともたまりません。

「オッフェンバックがクラシックの全作曲家で最高」という山崎浩太郎先生に教えていただいてからは、どうしてもそういう目で見てしまいますが、モンテヴェルディでもオッフェンバックでも、一番いいと思ったところがご本人作曲でなかったりするのが最高です。

我々の世代で見慣れた、まだ大野さんがシェフになる前のリヨン歌劇場のミンコフスキの映像も気がつけば四半世紀前。今回は新たな感覚で萩京子、寺嶋陸也が編曲してくれています。

大変なのはヴァイオリンパート。なんせ主人公のオルフェは音楽教師で始終ヴァイオリンを弾いています。舞台上ではエアヴァイオリン(テノール沢井栄次 好演!)で、それの実際の音を弾いているのが4人の楽士のなかの唯一人のヴァイオリニスト。
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多分そのヴァイオリニストのソロリサイタルより難しいでしょう。リサイタルでとちっても自分のことで済みますが、ここではドラマ全体の命運を握っているのですから。オッフェンバックらしい光が交錯するような瞬時の切り替えも対応しないといけませんし。

ご担当はこんにゃく座と縁の深い手島志保、山田百子の両先生。ベテランの妙技をご堪能ください。それを支えるピアノパートはもちろん寺嶋陸也。期待通りフレンチカンカンも弾けます。
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そう聞く機会もない大傑作。来週末まで連日やっていますから、どうぞお見逃しなく。
(拝見してのレポートはnoteに書きました。)