英国ロイヤルオペラハウス シネマシーズン2017/18の4月映画館公開はプッチーニのオペラ「トスカ」

ここのトスカは、ずっとジョナサン・ケント演出のものを使っていて6-7年前にはNHK・BSでも放送されていた。その時は、トスカ=ゲオルギュー、スカルピア=ブリン・ターフェルで、今回は世代も変わってトスカ=アドリアンヌ・ピエチェンカ、スカルピア=ジェラルド・フィンリーのカナダ組。

読み換えだのややこしい解釈など無くて安心して普通のトスカに接することができる。

トスカと言えば何と言っても第一幕最後の「テ・デウム」と呼ばれる、スカルピアのソロと合唱とオーケストラの絡みが聞きモノ。2つのメロディーだけで押しまくっているのに凄まじく複雑な迫力が出てくる。視覚的にもいくらでもゴージャスにもできるし、抑え気味で恐ろしさも出せる。

今回のスカルピア=フィンリーは初挑戦だそうだが、見事など迫力。ここだけでも観に行くかいはある。幕間のインタビューでは一転、実際は実に善良そうなフィンリーさん。よくある話で名悪役が素は底なしの善人。
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(C)ROH.PHOTO BY CATHERINE ASHMORE

同じメロディーを一緒にオケもコーラスもソロもやっているのに、なんであんな複雑に聞こえるのだろう、と思わせるプッチーニのオーケストレーションがすごい、と作曲家はよくおっしゃる。しかもソロもよく聞こえる。