いよいよ大野和士監督の新国立劇場監督シーズンが始まりますね。

注目された第1作はケントリッジ演出の「魔笛」。大野さんご自身の指揮ではありませんが、納得できる大野さんらしい選択です。
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ウィリアム・ケントリッジといえば南アフリカ出身の鬼才美術家。素描をコマ撮りにした「動くドローイング」と呼ばれる手描きアニメーション・フィルムを用い、最近ではマティアス・ゲルネ&マルクス・ヒンターホイザーのシューべルト「冬の旅」にこの画像を使ったものが世界中で話題を呼びました。
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「あの最高傑作のリートになんでアニメなんてつけるの?」という声を完全に制圧する圧倒的な舞台で、それをおしすすめた伴奏ピアニストのマルクス・ヒンターホイザーはその後ザルツブルグ音楽祭の監督と、現代ヨーロッパの新しい風を象徴するようなプロダクションでした。

ケントリッジはオペラ演出も多数手がけるようになり、単なる珍しいアニメの映像のバックと言うレベルを遥かに超えて、第一線の演出家としても今や押しも押されぬ存在です。

大野さんも説明プレイベントをピアノを弾きながらなさるそうで、力のいれようがうかがえます。

さらにケントリッジのトークショーも計画されているようで、その気になれば万端の準備のもとに本番に望むことができます。日本にいながらヨーロッパの最先端を直にあじわうことができるわけで、大野さんならではといったところでしょう。