ピアニスト廻由美子(めぐり・ゆみこ)主催、プロデュースの音楽祭「新しい耳」はこの秋が第23回。年2回開催だから回数がどんどん増えていく。もう完全に老舗の名門音楽祭という数字。
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老舗名門だからチラシでご覧いただけるように3日間とも「いいに決まっている」といった内容で時間が折り合ったものにいけばいい。
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のだが、11月3日などはフルートの若林かおり、シュテファン・プリンスなど現代音楽的にはそれなりに重なっている。こちらの廻&フッソング組は寺嶋陸也編曲のピアソラなど、らしいプログラムで勝負。

特に注目されるのが初日の低弦デュオ=マルモ・ササキ(Vc)&高杉健人(Cb)による杉山洋一作品と、三日目のピアニスト=ジュリア・スー。ジュリア・スーはピーター・ゼルキンがデュオを組むときの相棒。全くチャラチャラしていない中身の詰まった音楽で、武満作品など別の曲のように聞こえてくる。