二期会サロメの上演が迫ってきて、初日組のゲネプロ拝見しました。

現実にはたくさんいらっしゃる「クラシック、器楽は好きだがオペラには行かない」という方にオペラ入門として一番適当なのはシュトラウスの「サロメ」でしょう。短いですし、緊張感が続き、歌もアリア的というよりは器楽的。

と、よく言われますが、今回は特にそうです。セバスティアン・ヴァイグレの指揮がすごい。レジェンドだの神話ではなく、打率3割6分、ホームラン38本、27歳とかの現役大リーガーが来たような感じで、油の乗り切った現役はこうだ、というのが迫ってきます。オーケストラだけでなく歌手から舞台の隅々まで把握してる。

歌手もいいですが、特に主人公の森谷真理とお母上の池田香織は、この母にしてこの子あり、という恐ろしさでビビります。ど迫力だけでなく、指揮者と一体に高度な音楽が室内楽のように流れてきて、オペラを楽しむ真髄を感じさせてくれます。
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年とって、「トイレ休憩無し」に文句をいうことが増えてきてしまいましたが、さすがにこれなら休憩無しが正解。一気にフィナーレまで持っていかれます。

器楽ファンだけでなく、オペラファンにとってもこういうのが本命でしょう。緊張感を削ぐアリアのあとの拍手などする間もなく、夢のようなひとときが過ぎていきます。